30代女性の頭痛|緊張型頭痛と片頭痛の違い・原因とセルフケア

頭・首まわりの不調

30代になって、「夕方になると頭が締めつけられる」「生理前になるとズキズキ片側が痛む」——そんな頭痛が増えていませんか。仕事・家事・育児で気を張る場面が多いこの世代の女性にとって、頭痛は身近なお悩みのひとつです。

頭痛の大半は、命に直接かかわらない「一次性頭痛」(緊張型頭痛・片頭痛など)です。一方で、ごくまれに、すぐの受診が必要な「危険な頭痛」が隠れていることもあります。この記事では、まず見逃してはいけない危険なサインを整理したうえで、緊張型頭痛と片頭痛の見分け方、毎日の暮らしでできるセルフケアを、公的なガイドラインをもとにまとめました。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。気になる症状があるときは医療機関にご相談ください。Body Reset Lab編集部が作成。

まず確認:すぐ受診が必要な「危険な頭痛」のサイン

頭痛は、頭痛そのものが原因の「一次性頭痛」と、別の病気が背景にある「二次性頭痛」に大きく分けられます。二次性頭痛のなかには、くも膜下出血や髄膜炎など、緊急の対応が必要なものが含まれます。

日本神経学会・日本頭痛学会などが監修した『頭痛の診療ガイドライン2021』では、二次性頭痛を疑う警告サイン(レッドフラッグ)として、英語の頭文字をとった「SNNOOP10リスト」が紹介されています。次のような特徴があるときは、自己判断せず、早めに医療機関を受診してください。

⚠ こんな頭痛は早めに受診を(迷ったら救急も検討)

  • 突然始まる激しい頭痛(「今まで経験したことのない」「バットで殴られたような」痛み。1分ほどでピークに達する「雷鳴頭痛」)
  • 発熱・首の硬さ(うなじが硬くなる)を伴う頭痛
  • 手足のしびれ・麻痺、ろれつが回らない、意識がぼんやりするなどの神経症状を伴う
  • 痛みが日に日に強くなる、頻度が増えていく、いつもと性質が違う頭痛
  • 50歳を過ぎてから初めて起きた頭痛、がんや免疫の病気の既往がある場合の頭痛
  • 妊娠中・出産後の頭痛、目の痛みや見え方の異常を伴う頭痛

とくに「突然・激しい・今までにない」頭痛は、くも膜下出血などの可能性があり、一刻を争うことがあります。ためらわず受診・救急要請を検討してください。逆に、いつもと同じ性質の頭痛が繰り返し起きている場合は、一次性頭痛のことが多いとされています。それでも、生活に支障があるなら一度は受診して、正確な診断を受けておくと安心です。

緊張型頭痛と片頭痛、どう違う?

一次性頭痛の多くは、緊張型頭痛と片頭痛です。タイプによって、つらいときの過ごし方や向いている対処が変わってきます。まずは自分の頭痛がどちらに近いかを知ることが第一歩です。

緊張型頭痛の特徴

後頭部から首すじにかけて、締めつけられる・圧迫されるような非拍動性(ズキンズキンしない)の痛みが、両側に起こりやすいのが特徴です。痛みの程度は軽度〜中等度で、寝込むほどではないことが多いとされています。デスクワークや長時間のスマホ・PC、精神的な緊張などが関係すると考えられています。

片頭痛の特徴

こめかみや頭の片側に、脈打つような拍動性の痛みが起こり、体を動かすと悪化しやすいのが特徴です。吐き気や、光・音に敏感になる症状を伴うこともあります。人によっては、痛みの前にギザギザした光が見える「閃輝暗点(せんきあんてん)」などの前兆が現れることもあります。

なお、緊張型頭痛と片頭痛の両方を併せ持つ人も少なくありません。また、片頭痛の前ぶれとして首や肩のこりが出ることもあり、両者をはっきり区別しにくいケースもあります。自分の頭痛のパターンを知るには、いつ・どんなときに・どのくらい痛んだかを記録する「頭痛ダイアリー」が役立ちます(日本頭痛学会のサイトから様式をダウンロードできます)。タイプの見極めや治療の判断には、専門医(脳神経内科・頭痛外来など)への相談が確実です。

30代女性の頭痛で気をつけたいこと

30代女性は、ホルモンの変動・働き方・生活リズムなど、頭痛の引き金になりやすい要素が重なりがちな時期です。とくに片頭痛は女性に多く、生理周期と関連して起こることも知られています。

注意したいのが、市販の鎮痛薬の使いすぎです。痛みのたびに頻繁に飲み続けると、かえって頭痛が起こりやすくなる「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」につながることがあります。ガイドラインでは、鎮痛薬の使用は週に1〜2日程度にとどめることが目安とされています。市販薬を飲む日が増えてきたと感じたら、自己判断で量を増やさず、医療機関に相談しましょう。

毎日の暮らしでできるセルフケア

危険なサインがなく、一次性頭痛とつき合っていく場合は、暮らしのなかの工夫で痛みの起きにくい状態を目指せます。あくまで一般的な生活上の心がけであり、症状が続くときは医療機関での相談が前提です。

姿勢と体のこわばりをためない

長時間同じ姿勢が続くと、首・肩まわりがこわばりやすくなります。30〜60分に一度は立って首や肩を回す、画面の高さを目線に合わせるなど、こまめに体勢を変える習慣が役立ちます。緊張型頭痛では、首・肩のストレッチや「頭痛体操」が勧められることもあります(日本頭痛学会のサイトでパンフレットが公開されています)。

生活リズムと休息を整える

睡眠不足や睡眠のとりすぎ、空腹、脱水、ストレスなどは頭痛の引き金になりやすいとされています。寝る・起きる時間をなるべく一定にし、こまめに水分をとる、休憩をはさむといった基本が土台になります。片頭痛の最中は、静かで暗い場所で休むと楽になることがあります。

体を動かす習慣をゆるやかに

適度な運動は、首・肩のこわばりをほぐし、ストレスをやわらげる助けになります。激しい運動が引き金になる人もいるため、ウォーキングやストレッチ、ヨガのような、呼吸を整えながらゆっくり体をほぐす運動から、無理のない範囲で始めるのがおすすめです。

自宅で、自分のペースで体を動かしたい方へ

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※運動は頭痛そのものを治療するものではありません。体調の悪いときは無理をせず、痛みが続く・強い場合は医療機関にご相談ください。

まとめ

頭痛とつき合ううえで、いちばん大切なのは「危険なサインを見逃さないこと」です。突然の激しい痛み、発熱や首の硬さ、手足のしびれ・麻痺、いつもと違う・進行する頭痛があるときは、ためらわず受診してください。

そのうえで、繰り返す一次性頭痛は、自分のタイプ(緊張型・片頭痛)を知り、姿勢・睡眠・水分・運動といった生活の土台を整えていくことが、痛みの起きにくい毎日につながります。鎮痛薬の使いすぎには注意し、つらさが続くときは早めに専門医へ相談しましょう。

【参考】日本神経学会・日本頭痛学会ほか監修『頭痛の診療ガイドライン2021』/日本頭痛学会「一般の方へ(緊張型頭痛・片頭痛の解説)」/二次性頭痛のレッドフラッグ(SNNOOP10リスト)

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