「生理の量が多い気がする」「レバーのような血のかたまりが出る」「昼でも夜用ナプキンが手放せない」「ナプキンが1〜2時間しかもたない」——こうした月経の量の多さ(過多月経・月経過多)に悩む30代・40代女性は少なくありません。「昔からこうだから」と思っていても、背景に病気が隠れていたり、知らないうちに貧血が進んでいることもあります。
この記事では、過多月経で考えられる原因、気づきにくい貧血のサイン、受診の目安を、公的・専門的な情報をもとにわかりやすく整理しました。
※この記事は一般的な健康情報の提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。月経量が多い・貧血症状があるといった場合は、自己判断せず婦人科を受診してください。
過多月経(月経過多)とは
過多月経は、月経時の出血量が異常に多い状態をいいます。医学的には1回の月経の経血量が140〜150ml以上、または8日以上月経が続くといった定義がありますが、実際に量を計ることはほとんどないため、次のような日常のサインで判断されることが一般的です。
- レバーのような血のかたまりが出る
- 昼間でも夜用ナプキンが必要
- ナプキンやタンポンが1〜2時間しかもたない
- 月経が8日以上だらだら続く
- 経血があふれて外出や睡眠に支障が出る
過多月経は、慢性的に続いていると本人が「これが普通」と感じてしまい、見逃されやすいのが特徴です。健康診断で貧血を指摘されて初めて気づく、ということも少なくありません。
過多月経で気をつけたい「貧血」
過多月経で特に注意したいのが、出血によっておこる鉄欠乏性貧血です。鉄は血液中で酸素を運ぶヘモグロビンの材料になるため、不足すると全身にさまざまな症状が現れます。
具体的には、倦怠感(だるさ)が続く、めまい・立ちくらみ、動悸・息切れ、顔色が青白い、爪が割れやすい・反り返る、といった症状がみられることがあります。貧血はゆっくり進むため、体が慣れてしまって異常に気づきにくいことがあります。「最近なんとなく疲れやすい」と感じている場合、過多月経による貧血が隠れていることもあります。
過多月経で考えられる主な原因
過多月経は、原因によって大きく2つに分けられます。
器質性過多月経(子宮などに原因がある)
子宮そのものに病気があって出血量が増えるタイプです。代表的なものに、子宮筋腫・子宮腺筋症・子宮内膜ポリープなどの良性の病気があります。また、頻度は高くないものの、子宮体がん・子宮頸がんなどの悪性の病気が背景にあることもあるため、原因を確かめることが重要です。
機能性過多月経(子宮に形の異常がない)
子宮の形や大きさに異常がないのに出血量が多いタイプです。ホルモンバランスの乱れなどが関わると考えられています。形の異常がなくても過多月経はおこるため、「検査で異常なし」と言われても、量が多くてつらい場合は相談する価値があります。
このほか、まれに血液の病気(止血に関わる異常)など、内科的な原因がかくれていることもあります。
こんなときは受診を——見逃せないサイン
過多月経の多くは対応できるものですが、次のような場合は婦人科を受診してください。
【早めに婦人科へ】
- レバー状のかたまりが頻繁に出る、ナプキンが1〜2時間もたない
- 月経が8日以上続く、量が以前より明らかに増えた
- めまい・立ちくらみ・動悸・息切れ・強い疲れ(貧血が疑われる)
- 健康診断で貧血を指摘された
- 不正出血(月経以外の出血)を伴う
【すぐに受診を】
- 大量の出血が止まらない、急に強い動悸・息切れ・意識が遠のく感じがある
過多月経は、まず婦人科が相談の窓口です。血液検査で貧血の有無を、内診・超音波(エコー)・子宮鏡検査などで子宮の病気の有無を調べます。悪性の病気を見逃さないために、子宮がん検診をあわせて受けることも大切です。普段から婦人科検診を受けておくことも、早期発見につながります。
過多月経の原因によっては、低用量ピルなどが治療の選択肢になることもあります。いずれも医師の診察・処方が必要です。通院が難しい場合はオンラインで相談できるサービスもあり、各社の特徴を知りたい方はオンラインピル処方を比較|メデリ・エニピル・レバクリの違いと選び方もご参考に。ただし、出血量が多い・貧血が疑われる場合は、まず婦人科で原因を調べることが大切です。
治療の考え方
過多月経の治療は、原因・症状の強さ・貧血の程度・年齢・妊娠の希望などによって異なります。子宮筋腫や子宮腺筋症などが原因の場合は、その病気に応じた治療が検討されます。子宮に形の異常がない機能性の場合でも、出血量を減らすための治療や、貧血に対する治療など、選べる方法が複数あります。
どの方法が適しているかは、検査結果をふまえて医師と相談して決めます。ここでは具体的な薬剤名や処置の優劣には触れません。気になる場合は婦人科で説明を受けてください。
生活面での向き合い方
過多月経そのものを生活習慣だけで解決できるわけではありませんが、受診とあわせて、また貧血対策として、できることがあります。ただし、これらは医療機関での診断・治療に代わるものではありません。
具体的には、鉄分を含む食事(赤身の肉・魚、大豆製品、青菜など)を意識する、月経の量・期間・体調を記録しておく(受診時に役立ちます)、貧血症状がつらいときは無理をしない、定期的に婦人科検診を受ける、といったことが挙げられます。市販の鉄サプリは補助になることもありますが、過多月経の原因そのものを治すものではなく、背景に病気がある可能性もあるため、量が多い・貧血があるときはまず受診を優先してください。
よくある質問(FAQ)
Q. どのくらいの量だと「過多月経」ですか?
医学的には140〜150ml以上、または8日以上続くといった定義がありますが、実際に量は計りにくいため、レバー状のかたまりが出る・昼に夜用ナプキンが必要・ナプキンが1〜2時間もたない、といったサインで判断されることが一般的です。気になる場合は婦人科で相談してください。
Q. 生理の量が多いだけで受診すべきですか?
量が多くて日常生活に支障がある場合はもちろん、量は普通と思っていても健康診断で貧血を指摘された場合は、婦人科で調べてもらうことがすすめられます。背景に子宮の病気がかくれていることもあります。
Q. 何科を受診すればいいですか?
婦人科が相談の窓口です。血液検査で貧血を、超音波や子宮鏡などで子宮の病気の有無を調べます。悪性の病気を見逃さないため、がん検診をあわせて受けることも大切です。
Q. 鉄サプリを飲めば大丈夫ですか?
鉄サプリは貧血対策の補助になることはありますが、過多月経の原因そのものを治すものではありません。背景に子宮の病気がある可能性もあるため、量が多い・貧血があるときは、サプリだけで済ませず婦人科を受診してください。
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まとめ|過多月経は「慣れず、貧血に注意して確かめる」を
過多月経(月経過多)は、レバー状のかたまりが出る・昼に夜用ナプキンが必要・ナプキンが1〜2時間もたない、といったサインで気づける身近な症状です。背景には子宮筋腫・子宮腺筋症などの良性の病気や、まれに悪性の病気がかくれていることもあり、出血による鉄欠乏性貧血も見逃せません。
「昔からこうだから」と慣れてしまわず、量が多い・貧血症状がある・健診で貧血を指摘されたといったときは、婦人科で相談を。原因に応じた対応や貧血のケアができます。大量出血が止まらないときは、すぐに受診してください。
この記事について
この記事は、整体・ボディケア分野の知見をもとにBody Reset Lab編集部が作成しています。一般的な健康情報の提供を目的としており、診断・治療に代わるものではありません。月経量や貧血に関する症状が気になる場合は、婦人科にご相談ください。
主な参考情報:日本女性心身医学会(過多月経)、産科婦人科用語解説集、婦人科専門医による一般向け情報ほか


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