「パートナーにいびきがうるさいと言われる」「朝起きても疲れが抜けない」「日中、強い眠気におそわれる」——40代以降、こうしたいびきや睡眠の悩みを感じる方は少なくありません。
いびきは身近なものですが、なかには睡眠時無呼吸症候群(SAS)という、医療的な対応が必要な状態が隠れていることがあります。この記事では、いびきの背景に何があるのか、生活面でできる工夫、そして「これは受診を」という見分け方を、公的な情報をもとにわかりやすく整理しました。
※この記事は一般的な健康情報の提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。大きないびき・睡眠中に息が止まる・日中の強い眠気などがある場合は、自己判断やセルフケアで済ませず、睡眠外来・呼吸器内科・耳鼻咽喉科などの医療機関を受診してください。
まず知ってほしい——いびきは「ただの音」とは限りません
いびきは、寝ている間に空気の通り道(気道)が狭くなり、粘膜が振動して音が出る現象です。疲れや飲酒のときだけなら大きな心配はいらないこともありますが、毎晩のように大きないびきをかく場合は注意が必要です。
厚生労働省 e-ヘルスネットによると、いびきの背景に睡眠時無呼吸症候群(SAS)があることがあります。これは睡眠中に呼吸が繰り返し止まったり浅くなったりする状態で、体が低酸素にさらされます。これが年単位で続くと、心臓や血管・脳に負担がかかり、高血圧・心疾患・脳卒中などの生活習慣病と関連することがわかっています。SASは「ただのいびき」ではなく、適切な検査と治療が必要な病気です。
さらに、SASによる日中の強い眠気は、集中力や判断力を低下させ、交通事故や労働災害につながる危険もあります。「いびきくらい」と軽く考えず、気になる症状があれば医療機関で相談することが大切です。
こんな症状があれば受診を——SASのサイン
次のような症状がある場合は、セルフケアで様子を見ず、医療機関(睡眠外来・呼吸器内科・耳鼻咽喉科など)を受診してください。
- 大きないびきを毎晩のようにかく、いびきが途中で止まって急に再開する
- 睡眠中に呼吸が止まっていると家族や周囲に指摘された
- 朝起きたときに頭痛がする、口やのどが渇いている
- 十分眠ったはずなのに日中に強い眠気がある、会議中や運転中に眠くなる
- 夜中に何度も目が覚める、息苦しさで目が覚める
- 集中力や記憶力の低下、気分の落ち込みが続く
特に「睡眠中に息が止まる」「日中の強い眠気」がある場合は、SASの可能性があります。医療機関では、自宅でできる簡易検査(就寝中の呼吸や血中の酸素濃度などを測定)で、無呼吸の有無や程度を調べることができます。必要に応じてCPAP(シーパップ)という治療などが行われます。まずは検査を受けて、自分の状態を知ることが第一歩です。
どこを受診するか迷う場合は、睡眠外来や呼吸器内科が相談先の目安です。鼻づまりやのど・あごの構造が関わる場合は耳鼻咽喉科が適することもあります。かかりつけ医に相談して紹介してもらうのもよいでしょう。
いびきに関わりやすい要因
いびきやSASの起こりやすさには、いくつかの要因が関わるとされています。
肥満・体重の増加
首まわりに脂肪がつくと気道が狭くなりやすく、いびきやSASの大きな要因とされています。
飲酒
アルコールは気道周囲の筋肉をゆるめるため、いびきや無呼吸を悪化させることがあります。特に寝る前の飲酒(寝酒)は控えめにしましょう。
喫煙
喫煙は気道に炎症を起こし、むくみで気道が狭くなることで、いびきの要因になるとされています。
あごや鼻の構造・鼻づまり
あごが小さい、鼻づまりがあるなど、もともとの構造や鼻の状態も関わります。気になる場合は耳鼻咽喉科で相談できます。
仰向けの寝姿勢
仰向けでは舌が落ち込みやすく、気道が狭くなることがあります。横向きで楽になる方もいますが、これはあくまで一時的な工夫であり、SASそのものの治療ではありません。
生活面でできる工夫
いびきが軽い場合や、受診とあわせて取り組む場合に、生活面でできる工夫があります。ただし、これらは医療機関での検査・治療に代わるものではありません。気になる症状があるときは、まず受診してください。
具体的には、無理のない範囲での体重管理、寝る前の飲酒を控える、禁煙に取り組む、横向きで寝るよう工夫する(抱き枕などを使う)、鼻づまりがあれば耳鼻咽喉科で相談する、睡眠時間を十分に確保する、といったことが挙げられます。これらは悪化要因を減らす助けにはなりますが、「いびきが治る」と保証するものではなく、SASが疑われる場合の受診の代わりにはなりません。
よくある質問(FAQ)
Q. いびきは何科を受診すればいいですか?
睡眠外来や呼吸器内科が相談先の目安です。鼻づまりやのど・あごの構造が関わる場合は耳鼻咽喉科も適しています。睡眠中に息が止まる・日中の強い眠気があるなど、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、早めに受診してください。迷う場合はかかりつけ医に相談しましょう。
Q. 枕やサプリでいびきは治りますか?
枕やサプリメントは、いびきや睡眠時無呼吸症候群を治療するものではありません。サプリメントは栄養を補う食品であり、いびきを治す効果が確認されているものではありません。いびきが気になる、特に睡眠中の無呼吸や日中の眠気がある場合は、グッズで対処しようとせず、医療機関で検査を受けることが大切です。
Q. 自分のいびきがSASかどうか、どうやって分かりますか?
自分では気づきにくいため、家族や周囲からの指摘(大きないびき、呼吸が止まっているなど)が手がかりになります。医療機関では、自宅でできる簡易検査で無呼吸の回数などを調べられます。気になる場合は、自己判断せず受診して検査を受けてください。
Q. いびきを放置するとどうなりますか?
背景にSASがある場合、放置すると低酸素状態が続き、高血圧・心疾患・脳卒中などのリスクが高まるとされています。また日中の強い眠気は事故にもつながります。気になる症状があれば、早めに医療機関に相談してください。
まとめ|気になるいびきは「グッズより受診」を
いびきは身近な悩みですが、背景に睡眠時無呼吸症候群が隠れていることがあります。大きないびき、睡眠中の無呼吸、日中の強い眠気などがある場合は、枕やサプリで対処しようとせず、睡眠外来・呼吸器内科・耳鼻咽喉科などで検査を受けることが何より大切です。
体重・飲酒・喫煙・寝姿勢といった生活面の工夫は、悪化要因を減らす助けになりますが、医療機関での検査・治療に代わるものではありません。いびきを「いつものこと」と抱え込まず、気になるときは早めに相談してください。
この記事について
この記事は、整体・ボディケア分野の知見をもとにBody Reset Lab編集部が作成しています。一般的な健康情報の提供を目的としており、診断・治療に代わるものではありません。いびきや睡眠の症状が気になる場合は、医療機関にご相談ください。
主な参考情報:厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠時無呼吸症候群/SAS」、日本呼吸器学会ほか


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